おじさんシネマ(127時間)

127時間

どう映像化されるのか。
基本的なストーリーはわかっていた。
それはある意味孤独な時間。
身動きがとれなくなってしまった男の苦悩と脱出劇。
それなのにこの映画はポップな画像満載で、悲惨なはずのドラマをぎりぎりの線で食いとめた。
ヒーロー気分のアーロン・ラルストン(ジェームス・フランコ)。
陽気な性格。
週末はロッククライミングを楽しんでいる。
渓谷にやってきた彼は若い女性たちを渓谷を案内して楽しむ。
そして、彼女らと別れてひとりさらに奥へ。
そこに悲劇が待っていた。
落石に右腕を挟まれてしまうのだ。
狭い谷底で身動きできなくなってしまう。
ありとあらゆる方法で岩を動かして脱出を図るが、岩はびくともしない。
助けを求める声も無常にも荒野に響くだけ。

画像


この間、映画はノンストップ。
息つく暇もない展開。
マウンテンバイクで岩を飛び。
音楽プレーヤーからはヒップホップ。
立ち止ることなどしない。
そんな彼が一歩も動けなくなった。
少しはテンポが緩くなるのかと思ったら。
スコールが襲う。
いままで水がなかった谷底に突然の急流が襲ったり。
雨があがれば急激な気温上昇。
動けなくなっても映像はノンストップ。
それもそのはず。
監督は「スラムドッグ&ミリオネア」のダニー・ボイル。
スラムドッグ&ミリオネアでも回想シーンの扱いがとてもうまくて観客を飽きさせなかった。
この映画でも、その回想シーンはすこぶるいい。
恋人のこと。
家族のこと。
特に父親との関係。
意識がもうろうとしてくるなか。
その回想も果たして真実なのか、幻影なのか。
しっかりと描き切っている。
究極の世界。
一歩も動けない状態をこんな動の映画にしたてた監督におおいに拍手を送りたい。
あきらめかかる心。
ただ彼はあきらめなかった。
「生きたい」と願う。
彼が最後にとった決断とは。
かなりえぐいシーンが一気にやってくる。
しかし、それを上回る生きるという気持ち。
実在の冒険家の実話らしい。
最後にモデルとなった本人の画像が登場する。
ほっとする。
胸に迫るものがあるのだ。


画像


この映画のスピード感は、快感に似た緊張感を生み出す。
さらにカメラを二台駆使し、さまざまな角度からの映像を同時に映し出す。
それが観る者をひきつけている。
悲惨な結末になるはずが、生きるということ。
人間の執着するもの。
前を向けばきっと・・・・。

なお、舞台となったのはアメリカユタ州にあるブルー・ジョン・キャニオン。
その赤茶けた世界。
素晴らしい絶景だ。







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  • 127時間 / 127HOURS

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