おじさん(Age.61)日記By宙虫

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zoom RSS おじさんはなんとか読んでいる(13)

<<   作成日時 : 2014/08/03 10:09   >>

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画像

やっと連載が終った。
なんとか乗り切った・・・・。

★☆★
麦7月号

踏生脚光

 韓国の旅客船の沈没事故のニュースが毎日流れている。悲惨なニュースである。ずさんな運行状況をはじめ海洋警察などの救助体制の不備など次々と明るみになる。人災の側面が強い大事故となってしまったのがとても辛い。
 このニュースで際立っているのが、船内にいた子供たちからの動画が公開されていること。沈みゆく船内の様子が携帯の動画で家族らのもとに届いている。しかも、時間まで記録されて。画像を受け、何も手を出せなかった家族の無念を想う。
 この事故の背景には利益を上げるために安全が二の次のなっていることがある。事故が起きれば事故原因を究明し、それを上回る安全策を講じる。これが鉄則。だが、それにはコストが嵩むという側面も。安全が確保されれば、別のところでコストカットをしていく。人件費などもそのひとつ。
 また、たとえハードが安全対策を万全にできたとしても、その運用をきちんとできているかどうかは別で、今度の韓国船の事故の原因は最低なところにあったと見ていい。
 テレビのコメンテーターたちが日本ではまるでありえない事故だと言いきっているのを見る。そんなことは信じられない。福知山線の事故や原発事故の対応を見てきて、同じ構造が隠れている。肝に銘じておきたい。けっして韓国だから起きた事故などではないことを。
 いつもこのようなニュースの画像を見ていて、哀しくなるのは「画像」が記憶に棲みつくことだ。韓国船事故では沈みゆく船の動画も毎日流れた。ただただ見ているだけで画像に飛び込めば救出に参加できるわけではない。ただ見ているだけの哀しさ。
 日本社会はこれから人口減が加速する。こうやって、テレビなどの映像でしか社会と繋がらない人たちも増えてしまいそう。そして、それが当たり前になっていくとすると怖ささえ感じる。
 この一年、踏生脚光を続けてきた。なぜか今月の原稿は一三回目の原稿。「先月で終わりじゃなかったんですか?」と電話をかけたら、吉田編集長からあっけらかんと「あと一回あった。」と返ってきた。それではしかたないと書き始めたのだが。これ、やっぱり一三回目だった。一年と一カ月の間、皆さんお付き合いありがとうございました。

冬蝶をあたためる軍手持っている 菊地京子

 軍手といえば、今は作業用手袋として一般に普及している代物で。その名からくる軍隊のイメージはまるでない。しかし、憲法改正の声が日常的に流れる現代。やはり、この国は軍事力で平和を維持しなくてはならないのだろうか。冬に生きる蝶たちはあたためてもらわなくても生き抜けるにちがいない。そうであってほしい。

ここで死ぬ人だけが住む雪の村  斉田 仁

 豪雪地帯に生きる人たち。高齢化が進んでいるようだが。深い雪に覆われた村に出入りするひともない。雪のくらしから逃れるためにどこか移り住むわけでもない。吹雪に閉ざされた村であってもそこに人がいる。そして、その村で最期を迎えるのである。悲壮ではある。しかし、この景は雪国に限らず日本全国で見られる景だということを忘れたくない。

水鳥のあれもホテルという男   対馬康子

 水鳥たちが優雅に浮かぶ川や湖。ひと冬を日本で過ごし、暖かくなれば北へと飛び立つ。彼らにとって、この日本は永住の地ではない。最近は保護区もあちこちにあって環境から餌まで用意されている。水鳥にとってはいたれりつくせり。ホテルと言っても過言ではない。そういう男たちは単身赴任などで家を出てくらす。ホテルと言った男の日々のくらしに目がいく。味わい深い。

すぐそこの冬虹の根へ双手のべ  三浦弥生

 年齢をどれだけ重ねても虹に対してひとは希望を見ているのではないだろうか?夏の虹とは違う虹。頼りない虹である。簡単につかめると思っていた虹にいまだ手が届かずにきた。だが、ここまで生きてやっと虹の根をつかめそうなところまで来た。このあと虹の根に触れることができたのではなかろうか。そこが弥生さんの永眠の地だったのではなかろうか。ご冥福を。

早送りしても半生日脚伸ぶ   小野富美子

 人生は長いのか短いのか。生きていると振り返ればあっという間。その日その日を見ればけっこう長い。人生は速かったと振り返る半面まだまだ先がある。次第に伸びてくる日脚。新たな季節は確実に自分のもとに届いているのだ。生きているから早送りのように浮かぶ記憶があるのであって、命尽きれば他人の目でしか一生は振り返れない。この時間は大切にしたい。

初風呂の更湯毒とは知りながら 丸山ただし

 健康に良いこと。最近は国の政策もあっていろいろ聞かされる。テレビ番組で健康に関するものもかなり多い。しかし、体に良くないといくら言われてもこれだけは譲れないというものを誰しも持っているだろう。一年の最初の風呂。更湯。これから一年が始まる。健康に良くないことが山ほどある時間を生きていかなければならない。まあ、それもまた楽しいのだ。きっと。

教室の余白に冬の日のひかり  越川ミトミ

 随分昔のことだった。四〇人学級で育った子供たち。どの小学校のクラスも教室一杯の子供たちがいて、休み時間など教室で遊ぶ隙間もなかった。一クラスに50人などということもあったであろう。それが、少子化にともないいつの間にか教室に空きスペースができている。何か生まれそうな教室の余白ではあるが。そうあって欲しい。

冬ざれは粉吹く都こんぶかな   笠井亞子

 駅のキヨスクで良く買っていた都こんぶ。最近は静かなブームとなっているようでその姿を再び見かけるようになった。そんな都こんぶであるが、まさかこのような冬ざれの景の中に置かれてしまうとは。都こんぶの粉を見ながら冬ざれた街や人間関係など様々なものとつきあうことに気がつくのである。



先月の踏生脚光
http://musinandanikki.at.webry.info/201406/article_1.html




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
宙虫さん、一か月オーバーの連載、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。
宙虫さんの人生観が垣間見られ勉強になりました。楽しかったです。(*^。^*)
餡子
2014/08/03 19:52
ありがとうございました。くどくどと同じこと書き続けていたようで。エッセイストとかにはなれないし。俳句評論などはましてやできないことがわかった一年です。
宙虫
2014/08/04 23:54

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