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土曜日は時折、大雨。 大雨洪水警報が出たり消えたり。 あがったと思えば、いきなり土砂降りになる。 そんな繰り返し。 こんな日は映画に出かけよう。 少しだけ買い物をして、街に出かけた。 ぜんぶ、フィデルのせい このフィデルとは、1959年のキューバ革命で社会主義政権を作ったキューバ国家元首のフィデル・カストロのこと。 この言い回しは、主人公の家の家政婦として働くキューバからの亡命者の女の口からくちぐせとして発せられるもの。 時代は1970年。 フランスを舞台にひとりの少女の目線で時代をとらえたもの。 日本でも反体制の運動が盛んだった時代のひとこま。 主人公の少女はアンナ。 9歳。 父はスペインの貴族階級の出身者の弁護士。 母は女性月刊誌の編集者。 パリの大邸宅に住んで、名門のミッションスクールに通っていて、夏のバカンスは母の両親の住むボルドーで過ごす。また、身の回りは、キューバからの亡命者の家政婦が面倒を見ている。 夏のバカンスは母の両親の家で過ごすというブルジョワな生活を過ごしていた。 ある日、父の妹がアンナと同年代の娘を連れてパリへやってきて、一緒に住むことになる。 スペインのフランコ独裁政権に反対していた伯父が死んだことで、スペインを逃れてきたのだ。 一方、母の妹も何か訳ありのようで母を訪ねてきている。 実は、妊娠中絶のためにやってきていたのだが・・・。 これがきっかけとなり、アンナたちの生活は激変する。 父母が突然態度が変わって、当時、社旗主義を目指した大統領選で盛り上がるチリへ行って帰ってくると世間がいう「キョーサン主義者」になってしまったのだ。 大邸宅は、手放され、狭いアパート暮らしに。 家には、訳のわからない人間たちがおしかけてくる。 あまりの突然の変化に戸惑ってしまう。 キューバ亡命者の家政婦がぼやき散らす。 「ぜんぶ、フィデルのせい」 だんな様たちがあんな「キョーサン主義者」になったのも。 この家を出て行って、私が職を失うのも「ぜんぶ、フィデルのせい」だと。 やがて、アンナは、次々聞いたことのないもの、見たこともないものにぶつかりながら。 彼女なりに生きる場所を求めてゆくのだ。 「キョーサン主義」の意味。 「チューゼツ」の意味。 そして「ダンケツ」という言葉。 ちょうど、僕らもアンナと同じ年頃を同じ年代の日本で過ごしていた。 日本でも、学生運動や労働運動などでおおいに盛り上がっていた時代だ。 この映画では、それは大人の事情で、子供には迷惑なこと。 子供は子供の事情で世の中を知っていくもんだと・・・・。 自分の居場所が家族のいる場所にあることを。 決してそれがフィデルのせいではなくて。 苦しむ人たちが団結をして、闘っていることを父母の仲間たちと触れるたびに理解していく。 その中で、次々変わるいろんな国出身の家政婦がそこそこの神様の話を聞く。 ミッションスクールの矛盾。 妊娠中絶に悩む女性たちのこと。 チリの大統領選挙の民主勢力の勝利のためダンケツする大人たち。 髯もじゃの大人たちが歌う「ベンセレーモス」。 この歌、僕らも何度も歌った。 そんな記憶がある。 ここまで書くとまるでイデオロギー映画のようだが。 そんな知識は持たずとも、子供の目線の映画という見方だけで充分楽しめる。 特に、デモに参加させられて機動隊に追われるシーンは良くできている。 子供の目線には行進する大人の背中しか見えない。 ちりぢりにデモの大人たちの姿が消えると。 催涙ガスの向こうに機動隊の影・・・・。 非常に象徴的な場面だ。 子供たちに何を教えてきたのか・・・。 僕自身、答えは出せないが。 少しは子供たちは理解してくれているんではないかと思う。 この時代を僕らは超えることができたのだろうか? かえって後退してしまっているのかもしれない。 子供たちに、政治が少しだけ近づいた時代だったのかもしれない。 今、若者たちに何を伝えられるか。 親として。 大人の事情を伝えてばかりではだめだ。 この映画はそんなことを教えてくれるのだ・・・・。 とにかく主人公アンナ役の子。 すごいいい表情で、この映画に存在感抜群だ。 人気blogランキングへ |
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ぜんぶ、フィデルのせい
真面目一徹の父コスタ=ガブラスと違い、娘のジュリーの作風は軽やかだ。価値観が激変した70年代のパリ、突如、共産主義に目覚めた両親のせいで理不尽な思いをする少女アンナの成長を描く。子供が大人にぶつける素朴な疑問の鋭さ、父の過去、自由の意味などの描写のテンポが.... ...続きを見る |
映画通信シネマッシモ☆プロの映画ライター... 2008/06/25 00:18 |
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