今年は何も盛り上がらなかった。
それもそのはず。
俳句って行き詰るときだらけ。
いつか自分が作った句。
どこかにありそうな句。
作りながら足かせがどんどん増えていく。
そうやって、悩みながら。
俳句は完全にマンネリに・・・・。
この一年の俳句は、そんな句の集大成。
おっと・・・・。
愚痴ではないのだ。
自慢だ・・・・。
2011年総まとめ
霧が晴れたらひとりになっている旅路
霧流れひとは翼をたたんでいる
虫の音を縫って未明のバイクゆく
燕帰る街に火の降る夜があり
鳳仙花タワーの街で割る煎餅
鳩はみな水辺へおりている九月
湯煙の流れるさきで焼く秋刀魚
木の実降る午後は都心が波立って
霧迫る島は樹海を持っている
遠神楽明日のための鍬を置く
竹の花同じなまりの郷分ける
あけび熟れ記憶の道がよみがえる
鳥帰るかつて峠に戦記あり
落花生茹でて真昼のサラ・ボーン
煮たまごに串さし九月終わる雨
こおろぎやこのごろ見ない街の夢
風評を溜め込む村の柳散る
キッチン磨く十月森の風入れて
動物園前で乗り込む霧のバス
海賊が興した家のからすうり
蓑虫や先祖に海賊いるという
宇宙へは行かないつもり秋刀魚焼く
陽の差さぬ町に柘榴が割れている
鍬を置くときが来ている櫨紅葉
馬車道に吹いた風かも山茶花散る
風に歌紛れる朝は種を採る
冬の蜘蛛少年村を駆けぬけて
板塀に猫たちの道ピラカンサ
牛蒡引く金属音の街を背に
北風の日は貴方の視野のなかにいる
冬の種まく村でぶつかる風と風
冬木立に沿いゆくひとを見る高階
刻のない沼に来ている冬の鷺
ほどくかもしれぬマフラー編んでいる
合点のいかぬ瀬戸の風向き大根干す
クラクション鳴るとき街に霜が降る
走るひと映し動かぬ冬の川
冬ざれの街は孤独も売っている
街に霙かかとがけものの音たてて
火を焚いて村の誰もが丸い影
白梅の空にマンション伸びてゆく
面影にもがり笛鳴る村をゆく
霧氷遠く帰りは渡らない鉄橋
蠟梅の咲きだす空がとてもまばゆい
霜柱立って戦記を斜めにす
冬鳥の目で見る阿蘇の暮らし方
冬鴎と風と別れて街にいる
語り継ぐ戦史はいびつ冬銀河
水仙が咲きだす風のある鉄路
ぶらんこを止め水郷のひととなる
水に返るこだまのあとの街は春
点々と春に寄り添う村がある
やわらかいこだまと午後の蓬摘む
大縄跳びの十八回目なずな咲く
この空を辛夷が埋める午後の津波
哀しみに蓋ができないひじき煮る
薄れゆく男らのこと村三月
沈丁花呼び名出てこぬ鳥がいる
通勤は揺れる連翹があざやか
ゆきやなぎ街の支えが老いている
村に雨降るたび育つ春の耳
きぶし咲く願えば来る風来ない風
蛇口から不安いつかは咲く桜
村を発つ光る春野のあるうちに
花水木まぶしい街を歩くばかり
前をゆくひとに春風来ているか
裏から見る家増え路地の花海棠
バスからの目線をつなぐ紫木蓮
なずな咲き定規で引けない未来図
話の種ありそうな空山法師
崖に身を乗り出すどこからか桜
哀しみまで距離のある都市水木咲く
街を離れて春のみぞれのなかにいる
春時雨じぐざぐ路地で見るタワー
海のくらしに返るおとこら河鹿鳴く
ラジオ局曲がれば椎の花が降る
青桐やレスキュー隊の影動く
時計屋のなごりは風のすいかずら
梅実る坂のくらしにある翳り
明日へと散りゆく家族針えんじゅ
朴咲いて村がときおり湧く一日
葛青葉バスはときおり海に出る
村に葬つばくらめらはすでに来て
雨過ぎてすべてが青い村に新樹
花しょうぶ古地図になじみの和菓子店
海からの風きて紫蘇をざわつかす
紫蘇とひと真昼の雨に濡れている
草矢の傷うずいて夜の歩道橋
モノクロの女優の涙あとは薔薇
桑熟れて誰もが愚痴をこぼす午後
むかしの唄で路地が日暮れる泰山木
いつからか森抜けている花空木
どくだみに実らぬ木々の影がくる
蜘蛛の囲を払えば街の灯が消える
金曜の夕焼けグラスが手をすべる
夏霧のあたりで風を見失う
捩花や空に浮いている望郷
七月の街でこわれる鳥の影
かけらとなる町の面影カンナ咲く
砕かれる音して街はいま夕焼け
七夕や路面電車が大きく曲がる
鉄道が造った街に驟雨くる
刃こぼれの鍬で根を切る夕立あと
鬼灯や沖から還らぬ波がある
朗読のラジオのさきの青胡桃
長崎を動けぬ樹々に来る九月
街灼けるにおいが揺らしている木槿
村を出る家族をもろくする西日
鳳仙花もろくなりゆく村に咲く
さがす星がいまは見えない秋の風
知らぬなら病にあらずきちきちばった
ちちろ鳴く雨は昭和の色をして
葛の花日ごと昭和がやわらかい
サルビアに誰も触れない街日暮れ
螻蛄鳴いて泡沫と出る電子辞書
2010年版「宙虫の俳句」はこちら
http://musinandanikki.at.webry.info/201012/article_22.html
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★★★(こんなところに出入りしています。)
(小旅行のレポート中)
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小麦句会(この句会は誰でも参加できます。)
http://8620.teacup.com/mugi0000/bbs?
この記事へのコメント
ぼん
今回は「おん座六句」という新しい形式で巻きました。
自由律俳句を出す連があって、難儀しました。マンネリ打破にはちょうどいいかも。新しくネットで巻くそうなので、ご参加の程、よろしくお願いします。
かささぎ
気がむいたら何かそらん味の句をおくれよ。
霧流れひとは翼をたたんでいる
この句、いいですねえ。
そらんさん。連句しようよ。
ササラ電車、さっき出発しましたよ。
第三、なにかありませんか。
宙虫
連句ですね。
ちょっと待っててくだされ。
今、手が出せない状況です。
今日がんばってみたけど、気分がのらない。
連句のモードになれないような感覚。
そのうちテンションが合うようになると思うので・・・・。
かさこ。
これらの言葉をそらん句から排除したら、なにが残るか。
なにも残らない。
といわせぬため、連句をしようよ。
ところで。
きのうの第三案の一つ、
玄米をすくい出てくる流行歌、掬い出るというのはふしぎな言い方ですが、玄米のおかゆかなにかをたべているのでしょうか。ふときいてみたくなった。玄米、どんなふうにしてたべるのですか。
宙虫
玄米を桝ですくっているだけなのだ。
そこはかとない糠のにおい。
最近は、無洗米などあって糠を感じないからね。