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アカデミー賞の映画など。 ここ何年見ていないだろうか? それなのに、この映画は観にいきたくて・・・。 うずうずしていた。 それほど面白くない映画を作り続けてきたコーエン兄弟の映画。 面白くないと言いながら、ついつい観てしまう。 コーエン兄弟の映画のどこが魅力的なのか。 謎なのだ。 はずすと大変。 当たるとこれも大変。 とにかく観てみたいという欲求をくすぐり続ける。 コーエン兄弟なのだ。 ノーカントリー アメリカ・テキサス。 ベトナム帰還兵のモス(ジョシュ・ブローリン)は、砂漠で大量の死体と遭遇し、大量のヘロインと200万ドルを発見し、金を持ち去ろうとする。 それを追う殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)。 さらに退職の迫った保安官ベルト(トミー・リー・ジョーンズ)がモスを守るために追いかける。 この三人を中心にドラマが不気味に動き出す。 そして、なんという結末。 三人の持つプライドやこだわりが全編にあって、これがまた笑わせる。 大笑いするわけではないけれど。 死体がごろごろ出てくるわりには、そこまで悲惨な映画になっていない。 裏を考えれば、どこか感覚が小市民的感覚なのだろう。 ストーリーは、周りの人間たちを巻き込みながら、三人の距離が次第に詰まってくる。 なかでも、この殺し屋シガーの強烈な個性が際立っている。 武器はガスボンベ。 圧縮させて、とがったノズル先を相手にめがけて噴出させるというもの。 殺しの現場にガスボンベを提げてうろつく姿がおかしい。 これほど冷酷かと思えば、金貨の裏表で相手の生死を決めさせたり。 滑り続けるジョークをぼそぼそと続けたり。 あのふかわりょうみたいなヘアスタイル。 完全に憎めないのだ。 この映画。 見方によっては、銃社会のアメリカへの目線も底辺に流れていて。 生涯銃を使わずに職務を全うし、退官を目指すベルト。 本当に銃がなくてもこの凶悪な事件を解決できるのか・・・。 ベルトは若い同僚に法と正義を熱く語る。 つまり、アメリカ社会の本音と建前。 そこに生きる人間たち。 これは、コーエン兄弟の過去の作品に共通して描かれているもの。 かつて「ファーゴ」という傑作を生み出した彼ら。 銃でなければ守れないもの。 があるのかどうか。 コーエン兄弟は、そこをブラックに笑わせながら、画面につきつけてくる。 そういう緊張感あふれる展開は、観ているほうはたまらない。 彼ら三人の生まれ育った環境もきちんと個性化されているように思える。 そして、その性格やプライドがそれぞれの向かうさきの悲劇へつながる。 モスがまさにその具現化されたものであり。 わざわざ引き返して200万ドルを手にしなければよかったのだが。 一瞬でも、そのものを考えるチャンスはあるのに。 彼は、それをとどめることはできない。 最悪のほうへ歩みだす。 転がり続けるのだ。 そのラストは、それぞれに敗北に似た意外なもの。 誰も勝者はいない。 けれど・・・・。 アメリカは何事もなかったように平穏なところでは平穏な日々が・・・・。 僕が見る数少ないアメリカ映画。 けれど、こんなに面白いものが出てくる。 だから、コーエン兄弟は捨てがたい。 面白いか退屈か・・・。 毎回この両てんびんにかかってしまうのだ。 さて、あとひとつ。 トミー・リー・ジョーンズって、最近のBOSSのCMのせいか。 やたら、日本人っぽく見えてしまう。 あの田植えのCMなど。 日本人だった。 そんな親近感が、この映画を支えていたのかも・・・。 人気blogランキングへ |
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