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この頃、ドイツ映画が面白い。 というより、そういう映画が上映されているんだと思うが。 第二次大戦のナチスを扱った映画が日本では次々と上映されている。 この映画もそのナチスの時代。 ヒトラーの贋札 「ベルンハルト作戦」 それは、ナチスが仕掛けたイギリスのポンド贋造紙幣作戦。 イギリスの経済混乱を狙って国家が仕組んだ史上最大の作戦として知られている。 しかし、その全貌を詳しく知っているわけではないので、正直この映画の世界はほとんど予備知識はなかった。 ナチスは、この贋札作りに多くのユダヤ人を強制収容所から選りすぐって従事させた。 その中に、有名な贋札師サリーや印刷技師のブルガー、美学生のコーリャなどがいた。 彼らは、収容所の中の一角に設置された贋札工場に集めさせられ、日々贋札作りに専念させられるのだ。 映画とは不思議なもので、その予備知識がなくともけっこう楽しめるところが素晴らしい。 この映画も実は、そういう作り方がされている。 ナチスの言いなりになって贋札作りを成功させるのか。 その結果は、戦況を長引かせ、用のなくなった自分たちの命や、他の収容所にいる自分たちの家族の命も危険にさらされることになる。 しかし、作業が進まなければ、もちろん自分たちの命が真っ先に危険にさらされる。 それは、究極の選択には違いない。 その凄いところは、この印刷工場が一般のユダヤ人の収容所と板塀一枚で区切られただけの場所にある。 板塀の向こうでは、理不尽な処刑のされかたをする仲間たちがいる。 印刷工場はといえば、ある程度、待遇もよく、贋札作戦が進行している間は命を約束されているのだ。 終戦までなんとか生き延びるために彼らユダヤ人たちはどう行動したのか。 理不尽に殺されてゆく仲間たち。 そんな中、サリーは実際は完成しているにもかかわらず、完成の報告を引き伸ばしたり。 贋札工場を取り仕切るナチス将校に取り入ったり。 迎合しながら生きてゆく。 それは、誇り高いユダヤ人の気持ちに逆らうもので、正義をふりかざすブルガーとの対立を生むのだ。 ブルガーの正義は、結果、この贋札工場の仲間たちを危険に陥れることになる。 また、絵を描けるというだけで、なんとかこの贋札工場にしがみついているコーリャは、やがて胸を患う。 生きてゆくためには何が必要だったのか? やがて、彼らの贋札はスイスの銀行ですんなりと市場に出てゆく。 その成功がまた彼らを次の贋札作りに・・・・。 やがて、終戦へ。 彼らは、解放される。 ある時代・・・・。 どんなことがあって、どういう結末になって。 収容所の板壁が取り払われたとき。 壁の向こうにいたユダヤ人たちの姿と贋札工場のユダヤ人たちの姿。 そのギャップが衝撃だった。 史実をあとで勉強してみたが。 映画はそれを抜きにしても、サスペンスたっぷりに作られている。 もちろん、ユダヤ人たちの処刑シーンなどは出てくる。 人間を人間として扱わないナチスの姿は怖いものがある。 生き延びたサリーの終戦後の姿が痛々しい・・・・。 骨格がしっかりしているからこそ、存分に楽しめる。 楽しめるという言葉は適切ではないが。 まずは、楽しめて・・・・それから知るということ・・・・。 それが映画のひとつの姿であろうと思うからだ。 人気blogランキングへ |
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以前「父帰る」というロシア映画をべたぼめされてた文章を読んだ。そらんさんのことばは高橋睦郎先生が八女市政五十周年記念講演でおっしゃったこととぴたっと重なった。私にはただ暗いだけで、そのよさがよくわからない映画だった。いったいなにを体験すれば、わかる映画だったのだろう。逆にいえば、高橋睦郎さんも宙虫さんもなにか共通の心理ポケットがあるのだろうな。映画監督と。 |
かささぎ 2008/02/24 17:54 |
父、帰る |
宙虫 2008/02/24 22:04 |
きっと詩情に訴えているんではないかな? |
宙虫 2008/02/25 00:05 |
そうでしょうね。きちんとこたえてくれてありがとう。むかしむかし、惑星ソラリスっての、みませんでしたか。ソ連映画。それとどこか似ていた。今思えば。ぜんぜんジャンルはちがいますが、印象において。なにがいいたいの?という点において。連句的。 |
かささぎ 2008/02/27 07:49 |
アメリカ的ではなくて、フランス映画に通ずるものがあります。 |
宙虫 2008/02/27 23:34 |
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