おじさん(Age.52)日記By宙虫

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<<   作成日時 : 2007/11/04 01:04   >>

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カウリスマキ監督の「敗者三部作」などというものがあって。
「浮き雲」「過去のない男」そして・・・・
街のあかり
フィンランド映画。
ヘルシンキの街で、友人や家族もなく恋人もいない警備員が主人公。
生き方べたとでもいうのか。
警備員仲間や上司からも無視されて、それでも自分の会社を興そうという夢を持って生きている。
そんな孤独な男に迫る女の登場。
いとも簡単にふたりは恋に落ちる。
そこから彼は恋に走る。
女の行動の異様さにも気づかない。
実は女は宝石強盗団のボスの愛人なわけで。
ある夜、その女は、彼の警備する宝石店にやってきて。
「一緒にウィンドウ・ショッピングを・・・」と誘惑。
警備するショッピングセンターの暗証番号を彼女に知られてしまう。
そして、罠を仕込まれて彼は服役。
次々と転落の一途をたどるばかりの主人公。
本来なら、主人公に感情移入してしまうところだが。
この映画の主人公はそういうタイプではなく。
どこにも救いのない男なのだ。
とにかく表情のない場面が続く。
ヘルシンキのどんよりした空・・・・。
そして、夜のシーン。
カメラは一場面ごとに長まわしでとらえる。
そして、つなぎはほとんど説明をすることなく淡々と進む。
おもしろいことに主人公に感情移入をしないかわりに。
こんな悲惨なストーリーが滑稽でさえある。
ブラックにほくそ笑んだりしてしまう。
ほんとうは自分がそういう場所にいたかもしれない。
そうは思うのだが。
きっとどこかで抜け出ているよ。
などと思うのである。
が、本当はそんな自信はない。
人生の第一歩を踏み間違えてしまうとそこからの脱却はすごく困難。
僕自身の息子たちのこれからの人生を思ったりする。
そんなどうしようもない男の人生。
最後の最後まで。
自分では何もつかめない。
しかし、ラスト・・・・。
ほんの数秒のシーン。
彼をやさしく見ていた人間たちが救いの手を差しのべる。
小憎らしいくらいのエンディングだ。
実は、このドラマにはもうひとり女性が登場している。
屋台のソーセージ屋の女・・・・。
彼のことを好意を持って見ているのだが。
この女の存在を彼は無視し続けるのだ。
うす暗いヘルシンキの街のなか。
素顔でいられる場所がありながら。
気づかずにいた・・・・。
敗者三部作はどれもどうしようもない状況にありながら。
きちんとラストに小さいながら。
やさしい結末を持ってくる。
この監督が大好きだ。
しかし、相変わらず登場人物たちが不機嫌な表情ばかり。
この映画の主人公は皮肉なことに刑務所のなかで弾けるような笑顔を見せているのが印象的。

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