おじさん(Age.61)日記By宙虫

アクセスカウンタ

zoom RSS おじさんシネマ(愛されるために、ここにいる)

<<   作成日時 : 2007/07/08 23:10   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 2

愛されるために、ここにいる
雨は小康状態。
朝からちょっとうずうずしていた。
何かしないと・・・・。
気持ちはうずうず。
ネットを見ていたら、前から街のポスターを見て気になっていたこの映画が始まっていた。
妻と出かけることに・・・・。
人生に疲れきっている中年男ジャン・クロード。
結婚が迫っているのにどこか満たされない若いフランソワーズ。
ふたりは、ジャン・クロードの事務所の目の前のタンゴ教室で出会う。
教室で組んで踊るたび、二人は心を通わせて・・・・。
ストーリーにさほど目新しさはないのだが。
じっくりと画面を据えて描かれるため、ふたりの心理状態がじんじんと伝わってくる。
淡々とした画面がじわじわと二人の心の葛藤を変化を映し出す。
ジャン・クロードは裁判所の執行人。
父親の仕事を継いだのだが・・・・。
その父親は、老人施設に入居していて、会えば気まずい。
自分の息子とも会話にぎこちない・・・。
どこかでボタンを掛け違っている家族。
それを実はずっとひきずっている。
結論は、「幼い」気持ちがわだかまっているものなのだが。
中年男と若い女との恋愛映画という目で見ると、それこそありきたりの展開をするのだが。
この父と自分、自分と息子とつながるものには胸が熱くなる。
僕もこういうトラウマを実は持っていて、父の死で初めて気づいたのだ。
今、自分の息子たちにも同様に思わせている部分があるにちがいない。
そういう意味では、父と息子の関係は鋭い映画だ。
フランソワーズにしても、結婚という本来の姿と結婚式という儀式との現実をうめきれずにいる。
どこか遠い存在になっていく婚約者だし、母と姉なのだ。
ふたりはタンゴ教室で、踊るたびに互いの体温を分かりあえるようになっていく。
タンゴを踊る間は何も会話はないのだが、切ないシーンになっている。
とにかく流れるタンゴは素晴らしい。
曲名はわからないのだが、実に切ない。
情熱のタンゴというが、この映画で使われるタンゴは情熱を全面に出すものではないような感じだ。
ぐっと抑えられた曲調のタンゴが実に大人の静かな男女の感情(それを情熱と呼ぶなら情熱。)ぴったりなのだ。
最後にはほろりとさせられるのだが、そこまでのエピソードは、ひとつひとつはたいした話ではないのだが。
ジャンもフランソワーズも結局は、自分を殺して生きて。
その不器用さから開放されたときタンゴは、その情熱を封印から解き放つ。
なんの説明もない、ふたりの未来を暗示するだけで終わるのだが。
気がつけば、目頭が熱くなってしまう。
そして、僕自身にもタンゴが深く忍び込んでくる。
映画館を出て妻が言った。
「映画のあとって無口になるのよね、いつも・・・。」
きっと僕らの胸にはそれぞれのタンゴがあったに違いない。

人気blogランキングへ



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
イケるおやじもイケないおやじも「愛されるために、ここにいる」
題名についてひとこと ...続きを見る
chat gourmand
2007/07/09 20:51

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
フランス映画。いつも独りで観に行っては、心に生じたモヤを独りでかみしめてましたっけ。観終わったあとのあの余韻。誰かと話すことで、映画のなかの世界を壊してしまいそうで。最近多忙でどこでもやっているような映画すら観にいけなくなってしまいましたが。宙虫さんの映画のお話を読んでると、これではいけない。そう感じています。
あ〜あ
2007/07/09 20:22
あ〜あさん、余韻は大事にしたい。あの暗い映画館でドラマにひきこまれたあと。明るい外へ出る。そこに自分の現実があって。でも、その映画の余韻は少しだけ自分に力を与えてくれるものかもしれないと思う。
宙虫
2007/07/10 00:26

コメントする help

ニックネーム
本 文
おじさんシネマ(愛されるために、ここにいる) おじさん(Age.61)日記By宙虫/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる